再生パルプ商品企画事例
Pickup Case.

再生パルプ商品企画事例

古紙100%の紙糸「カフェテックス」開発秘話

カフェテックス

カフェテックス開発の経緯

お客様のお困りごとを解決したい想いから

元々は、コーヒーフィルターを製造されているお客様から、製品には利用できない余った端材を何とかできないかなど、処理に困っている多くのお客様からお問合せをいただいておりました。

「50年以上リサイクルに取組んでいる会社(工場)として、他社が手掛けていない古紙に命を吹き込み、特性を生かしたい想い!古紙を扱い・古紙を使用する会社(工場)だからこそ、『造る責任・使う責任』の一翼を担いたい想い」から開発に取り組みました。

開発までの困難

試行錯誤の連続

コーヒーフィルターは溶けないだけであり、品質は、バージンパルプを使用し、染料や印刷もされていない良質な原料です。

しかし、「どのようにしてコーヒーフィルターを溶かすか」がまず困難でした。薬品を変えたり、蒸気をかけて温度変化をさせたり、機械の改良も行い、試行錯誤の連続でした。

社内で知恵を絞りながら、漸くある方法でコーヒーフィルターを溶かすことに成功しました。

コーヒーフィルターを溶かすことに成功したものの、コーヒーフィルターは水捌けが良い性質が原因で、今度はなかなかシート化する品質が安定しないという新たな課題に直面しました。

水の量や機械に送るバルブ濃度を変え、機械に送る速さも機械自体に改良を加え、どれくらいの水の量やバルブ濃度、回転がいいのか社内で検討し、かなりの時間を要して、品質が安定するようになり、良質な再生パルプ製造に成功し、商材としてお客様に提供できるまでになりました。

100%古紙の糸「カフェテックス」の商品開発

開発に1年半を要する

カフェテックスの商品開発は、知人からエコ素材の相談を受けたのがきっかけになります。従来から紙糸はありましたが、古紙100%の紙糸がないのが現状で、コーヒーフィルターが原料の良質な再生パルプを生産できる技術が当社にはあり、その話を相談を受けた知人に説明すると大変興味を示されたので再生パルプベースでの古紙100%の糸開発をスタート(抄造⇒撚糸⇒製織)させました。

商品開発にあたっては、「紙の厚さはどれくらいがいいのか」「スリット幅はどれくらいがいいのか」「ひっぱりの強度は」など試験を繰り返し、特に綿糸並みの強度を実現させることに苦労しましたが、1年半かけて開発に成功しました。

上市後の反応

ほとんどの方がびっくりされる

2020年6月6日繊研新聞にカフェテックスが掲載され、多数のお問合せをいただきました。お客様の反応は、古紙で糸や生地できることにご認識がなかったので、ほとんどの方がびっくりされ、非常に関心が高かったです。

現状ではカフェテックスは太糸のみになりますので、細糸が欲しいという声を多くいただており、現状では、通常の綿糸と比べ柔軟性にもかけていますので、お客様のご要望を受け、細糸の開発を進め、お客様が満足される品質まで高めるため、今も日々試行錯誤を繰り返しています。

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